太陽の贈り物。本物の赤りんご

ブラベリーファーム

野菜や果物の名産地のスーパーや、道の駅・直売所で特産品が安く売られていてまとめ買いする事ありませんか?

沢山買った時に困るのが保存方法ですよね。

りんごも直売所などでコンテナ・箱ごと売られていて、まとめ買いの対象になりやすいですよね。

今回はりんごを沢山買ったけどどうやって長期保存するのがいいの?という質問や、農家しか知らない夏まで美味しく食べられるりんごの保存方法などを品種や購入時期を交えて紹介します。

 

目次

1,りんごの保存特性

2,温度帯別りんごの適切な保存方法

・常温保存

・冷蔵保存

・冷凍保存

・スマートフレッシュ処理

3,購入時期による保存期間の違い

4,品種による保存期間の違い

 

 

1,りんごの保存特性

りんごの旬は秋です。

最近は早生種も沢山出てきて、8月に入れば収穫できる物もありますが、早生種は長持ちしないのが特徴です。

秋口(10月下旬~11月)に収穫できる晩生種が長持ちする品種のほとんどを占めます。

長期保存できる品種、今回は信州オリジナル品種の「シナノゴールド

リンゴの王様「サンふじ」を例にとって解説します。

この2品種の収穫時期は11月~で、気温が一気に下がる時期です。

この時期は常温保存も可能になります。

りんごは果物の中でも長期保存がしやすいですが、

・蜜の入り具合

・成熟度合い

・呼吸によるガスの発生

・乾燥

などに注意して保存する必要があります。

長期保存する際は蜜の入っていない物が前提条件になります。

サンふじのように蜜が入っている物はそこから傷みが進行します。

蜜が入ったりんごはどんな保存方法でも1カ月程度の保存期間になります。

また収穫時期を過ぎて木になっていたリンゴも長持ちしない傾向にあります。

完熟しすぎも保存には向いていません。

 

まとめ(保存特性)

 

・保存に向いているりんごは11月頃収穫の晩生種が多い
・蜜が入っているりんごはどんな保存方法でも1カ月程度
・完熟しすぎていない物が長期保存可能

 

以上を踏まえて、常温・冷蔵・冷凍で保存方法と期間、品種ごとの保存期間を細かく解説していきます。

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2,温度帯別 りんごの適切な保存方法

 

・常温保存

常温保存の推奨温度は平均気温が10℃以下の環境です。

11月以降は気温がぐっと下がりますので、家庭の冷暗所(廊下や物置など)のような直射日光が当たらず気温の変化が少ない場所で保存します。

直売所などで袋売りされていたものを購入した場合は、袋に親指ほどの小さな穴をあけて袋ごと口を縛って冷暗所で保存してくいださい。

 

1カ月ほどは保存が可能です。

密閉状態の袋は、中に湿気がたまってりんごの傷口などからカビが発生し傷んでしまうのと、りんごから発生するエチレンガスは成熟を早める作用が有るのでこれらを逃がすため穴をあける必要があります。

また袋から出してむき出しのまま保存すると、リンゴの水分が飛んで皮目がしわしわになることが有ります。

箱売りの物を買ってきた場合も可能であればポリ袋や米袋に移し替えて保存するのが望ましいです。

難しい場合は箱の上から新聞紙などをかぶせて蓋をして保存します。

 

平均気温が10℃以上になる温暖な気候の場合は冷蔵保存をおススメします。

常温でも保存できますが1~2週間程度です。

 

まとめ(常温保存)

・保存する温度帯 平均気温が10℃以下
・保存する場所 家庭の冷暗所(廊下や物置など)
・保存方法 袋に小さな穴をあけ袋ごと口を縛って保存
・保存可能期間 1カ月ほど
・注意点 平均10度以上の場合は長期保存不可

 

 

 

・冷蔵保存

冷蔵保存に最適な温度は0~5℃で、湿度も70%付近の一定に保つのが望ましいです。

この温度帯なら「シナノゴールド」と「サンふじ」は最長6カ月ほど、ご家庭でも2~3カ月ほど冷蔵保存が出来ます。

冷蔵庫ならどこでも良いというわけではなく、冷却機の近くはマイナスになることが多く実が凍ってしまうことが有ります。

また冷風が当たることで水分が早く飛んでしまう事もあります。

湿度を保つという点からも冷蔵保存は野菜室がおススメです。

そしてこちらも同様に袋に親指ほどの小さな穴をあけて袋ごと口を縛って保存してください。

他の野菜なども一緒に入っている場合袋に穴をあけた個所は壁側にするようにしてください。

通気穴が直接野菜などに触れていると、エチレンガスが成熟を促してほかの野菜が早く傷んでしまいます。

 

その他の保存方法として、野菜室よりも温度・湿度共に優れているのが雪中保存です。

積雪の多い地域にお住まいの方は雪室を造ってそこでの保存もおススメです。

 

まとめ(冷蔵保存)

・保存する温度帯 0~5℃、湿度70%程度
・保存する場所 野菜室
・保存方法 袋に小さな穴をあけ袋ごと口を縛って保存
・保存可能期間 2~3カ月ほど
・注意点 通気穴は壁に向けて

 

 

 

・冷凍保存

基本的に冷凍の保存はおススメしません。

生鮮品なので一度の冷凍で品質がぐっと劣化します。

冷凍やけもしますので3カ月ほどの保存期間です

もし冷凍する場合は皮を剥いてカットしてからジップロックなどで冷凍してください。

夏などの暑い時期にアイス感覚で食べることをおススメします。

 

まとめ(冷凍保存)

・保存する温度帯 -18℃以下
・保存する場所 冷凍庫
・保存方法 皮を剥いてカットしてジップロックで保存
・保存可能期間 3カ月ほど
・注意点 品質が劣化してしまう

 

 

 

・スマートフレッシュ処理

今まで紹介してきた物は一般のご家庭でも出来る保存方法です。

ここからは特別な処理を施した保存方法を紹介します。

スマートフレッシュとは、りんごが呼吸の際に出すエチレンガスの生成を阻害する特殊なガスを、りんごに直接浴びせる処理の事です。

密封されたテントの中にコンテナごとりんごを入れて24時間以上スマートフレッシュのガスを浴びせます。

そうすることで処理後はりんごからエチレンガスが出なくなり新鮮なまま長期保存が可能になります。

処理後は袋に入れて口を縛らずに一定の温度・湿度で保存します。

ただ注意が必要なのは、収穫して3日以内の新鮮なりんごのみ処理が可能という事です。

収穫してから日にちが経ってしまったものを処理しても劣化してしまう事が多いです。

しっかりと処理をしたものですと最長9カ月ほど保存が可能です。

この技術により1年を通してシャキッとした美味しいりんごを食べられるようになりました。

処理に費用が掛かるため通常のりんごより割高になることが多いですが、見かけたら是非買って食べてみることをおススメします。

 

まとめ(スマートフレッシュ)

・保存する温度帯 0~5℃、湿度60%程度
・保存する場所 業務用冷蔵倉庫
・保存方法 ガス処理後、袋で保存
・保存可能期間 9カ月ほど
・注意点 処理費用が掛かるため金額が高め

 

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3,購入時期による保存期間の違い

 

シナノゴールド」と「サンふじ」は11月初旬~中旬頃から収穫が始まります。

この2品種は、業務用冷蔵倉庫なら最長6カ月ほど冷蔵保存が出来ます。

ただ品質を保証できるのは3ヶ月程度で、それ以降は傷んだりボケる(実が柔らかくなること)りんごもでてきます。

 

収穫したての11月に購入した場合、上記で紹介した方法で保存すればご家庭でも1月頃までは品質を保持した保存が可能という事です。

2月以降は美味しく食べられる物もありますが、そうでない物も増えてきてしまいます。

ご家庭での保存はこの辺りが限界かもしれません。

 

またスーパーや直売所では2月・3月・4月になっても「シナノゴールド」や「サンふじ」をはじめとするりんごが販売されていますね。

これは秋に収穫したりんごを保存しておいて、春口に販売しています。

 

すでに収穫から数カ月経過しているので、この時点でご家庭での長期保存は不可能です。

冷蔵保存でも購入から3日以内、出来れば購入当日に食べるのが望ましいです。

スーパーなどの店頭に並んでいる物は、長時間売り場に置いてあるものがほとんどなので、ボケていたり傷んでいる物もあるかもしれません。

春口のりんごの購入は長期保存ができる環境のある農家さんから直接購入するのをおススメします。

 

次に「スマートフレッシュ」の処理を施したりんごです。

前述した通り、エチレンガスを止める特別な保存方法です。

「スマートフレッシュ」の処理したりんごは3月~7月頃まで販売していることが有ります。

袋を開けずに保存していれば9カ月ほど持ちますが、袋を開けて常温に出してしまったり、店頭に並んでいたものは、長時間常温に置いてある可能性が有りますので長期保存が出来ません

冷蔵であれば1~2週間程度の保存期間になります。

処理に費用が掛かるので割高にはなりますが、シャキシャキ感が処理していないものと全然違いますので、見かけたら最優先で購入することをお勧めします!

 

まとめ(購入時期)

・購入時期が収穫したての11月頃の秋口 家庭でも2~3ヶ月ほど保存が可能(1月頃まで)
・購入時期が2月~の春口 保存期間は冷蔵で3日ほど
・購入時期が3月~「スマートフレッシュ」の処理をしたもの 家庭用冷蔵庫で1~2週間程度の保存が可能

 

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4,品種による保存期間の違い

りんごは現在100種類近くの品種があり、当園でも20種類以上の品種を扱っています。

りんごによって味の特性や食感、保存期間も変わります。

当園で扱っている主要10品種のご家庭での保存期間をまとめました。

常温保存期間 冷蔵保存期間
・シナノリップ(8月) 3日 2週間
・つがる(9月) 3日 1週間
・すわっこ(9月) 5日 2週間
・秋映(9~10月) 1週間 1カ月
・シナノスイート(10月) 5日 3週間
・高徳(10月) 1週間 1カ月
・シナノゴールド(11月) 1カ月 3カ月
・名月(11月) 2週間 1カ月
・ムーンルージュ(11月) 2週間 1カ月
・サンふじ(11月) 1カ月 3カ月(蜜入りは1カ月)

※あくまで目安です。

 

 

以上りんごの保存に関することをまとめてみました。

保存方法は様々ありますが、今回紹介した保存方法はりんご農家何十年も行ってきたものです。

少しでも皆様の参考になれば幸いです。

 

引き続きりんごに関するお得情報や知識を記事にしていきますのでまた見に来てください!

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