太陽の贈り物。本物の赤りんご

ブラベリーファーム

まだまだ残暑が厳しいですが、9月に入り朝晩は少し冷えて秋めいて参りました。

ぶどう・りんご・栗・なし・柿・いちじく・プルーン・さくらんぼ‥などなど、沢山のフルーツがこれから収穫期を迎えます。

りんごも10月に入ると色々な品種が出てきて、スーパーや道の駅などで購入する機会が増えてきます。

「せっかく購入するなら美味しい物を選びたい」と思った事ありますよね。

今回はりんご農家が長年見て・触って・食べてきた経験で得た、美味しいりんごの見分け方をご紹介します。

 

 

目次

1,完熟りんごの見分け方

2,新鮮なりんごの見分け方

3,蜜入りりんごの見分け方

4,総まとめ

 

 

 

1,完熟りんごの見分け方

完熟状態を見分けるうえで一番重要なのはおしり側(すぼみ側)です。

店頭でりんごを見かける際、ほぼ100%つる(へた)が上向きで陳列されていると思います。

あまりおしり側(すぼみ側)を見る機会はないかもしれませんが、りんごの完熟具合はおしりで分かります。

 

まず1つ目に「おしりの色」です。

下のりんごは同じ品種で同時期に収穫した物ですが、着色度合いがだいぶ違いますね。

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皆さんはどちらが美味しく見えますか?

左側より右側のりんごの方が赤く染まっていて美味しそうに見えますよね。

 

では次におしり側をみてみましょう。

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微妙な違いですが、右側の赤く染まったりんごはまだ緑色が残っていますが、左側の着色不足のりんごは緑色がほぼ残っておらず黄色くなっています。

実はりんごの完熟状態は、左側のりんごのようにおしりまで黄色くなった物なのです

真っ赤なりんごの方が美味しそうに見えるし、見た目も綺麗ですよね。

太陽を沢山浴びている分、完熟状態になっている可能性は高いですが、真っ赤になっているからと言ってすべてが完熟状態になっているわけではありません

おしりに緑色が残っている物は、完熟の物と比べると少し青みが残っている場合が多いです。

逆に真っ赤に染まっていなくても、おしりまで黄色くなっている物は完熟状態で味も良いです。(おしりの方まで真っ赤に染まっているりんごは完熟状態の物が多いです。)

蜜入り品種(高徳やサンふじなど)もおしりが黄色の方が蜜の入っている確率は高いです。

青りんご(シナノゴールドなど)も見分け方は同じで、おしりまで黄色くなっている物が完熟状態です。

 

2つ目の見分け方として「おしりのすぼみが開いている物」です。

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このりんごのようにすぼみが開いている状態が完熟の確率が高いです。

ただ品種によってすぼみの開き度合いが異なりますので、全部が全部というわけではありません。

サンふじや名月などの晩生種はすぼみが開いてなくても蜜が入ります。

なので参考程度に頭に残しておいてください。

 

すぼみが開いている状態が完熟と言いましたが、その状態なのにおしりが緑色の物がたまにあります。

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このようなりんごは「青っ玉」といって、いくら木にならせていても完熟しないりんごです。

樹の勢いが強い枝や、枝の先端の方に出来やすく、全体の1~2割程度はこの「青っ玉」です。

青っ玉」は真っ赤に着色しますが完熟しないので味はいまいちで青臭さが残ります。

実が硬いので加工用として使用されることがほとんどですので、生食する際は気を付けましょう。

 

注意点

注意が必要なのは完熟りんごは長持ちしないという事です。

完熟状態なので収穫後、数日で傷んできてしまう事が多いです。

特に早生品種はおしりが黄色い完熟状態だと、収穫後すぐに実が柔らかくなり始める物が多いです。

購入後すぐ食べる物は、完熟状態のりんごを選んで良いですが、早い時期の物を少し保存したいという場合は完熟手前の緑色が残ったりんごを選ぶのがいいかもしれません。

その時の用途に合ったりんごを選ぶようにしましょう。

 

保存方法についてはこちら

りんごの保存方法に困っている方必見!農家がりんごを長期保存する方法 – ブラベリーファーム | 太陽の贈り物。本物の赤りんご | 長野県飯綱町 (braveryfarm.com)

 

まとめ

りんごの見るべき個所 完熟状態のりんご
おしり(すぼみ)の色 黄色い物
おしり(すぼみ)の開き具合 開いている物
注意点 長持ちしない

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2,新鮮なりんごの見分け方

次に新鮮なりんごを見分け方です。

スーパーなどに陳列されている物は時間が経ってしまっている物があったりしますよね。

そんな時に注意すべき点を紹介します。

 

1つ目の見るべき個所は「つる(へた)の色」です。

時間の経っている物は茶褐色になっている可能性が高いです。

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収穫したての物は枝の色がしっかり残っていて、緑色です。

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これはほとんどの果物に共通しています。

収穫して3日ほどは緑色ですがそれ以降は周りから茶色くなってきます。

ただつる(へた)が茶色になっているからと言って鮮度が悪いというわけではないです。

収穫したての物を探すときに参考にしてみてください。

 

2つ目に見るべき個所は「果実の表面」です。

鮮度の良い物は皮にハリがあります

鮮度が落ちてきている物は時間の経過とともに水分が抜けてハリが無くなります。

また水分が抜けないようにするため、りんごの表面から油分が分泌され、皮目がペタペタしてテカリやツヤが出てきます。(特にシナノスイートやサンふじが多いです)

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このようなテカリやツヤがあるりんごも時間経過している可能性が高いです。

油分によるテカリもそうですが、磨いたようなテカリも注意が必要です。

見た目は綺麗で美味しそうに見えますが、ずっと売り場に残っていて沢山の人が触れてテカリが出ている可能性が有ります。

※贈答用などは見た目が大事なので、故意で磨いている場合があります。

近年は無袋栽培がほとんどで、自然のまま野ざらしで生育するため、収穫したてのりんごの表面は少しザラザラしていてテカリはありません。

 

3つ目は「軽く叩いた音で判断する」です。

こちらは実際に商品に触れなくてはいけないのであまりおススメは出来ませんが、見た目で判断がつかない場合には指先で軽くたたいて(軽いデコピン)その音で判断します。

鮮度が落ちてきている物は水分が抜けたり、実が柔らかくなっているので鈍い音がします。

逆に鮮度の良い物は実が硬くしっかりしているので、高い音がします。

この方法は蜜入りりんごを判断するのにも使えます。

果実が高密度なほど高い良い音がします

実際にこの方法を行う場合はしっかりと手を洗浄・消毒して、りんごを傷つけないようにしましょう。

 

まとめ

りんごの見るべき個所 新鮮なりんご
つる(へた)の色 緑色
表面の状態 ハリがある、テカリがない
叩いた時の音 高い音

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3,蜜入りりんごの見分け方

11月から収穫できる晩生種に多い蜜入りりんご。

この蜜入りを見分けるのは非常に難易度が高いです。

蜜の入りやすい品種でもすべてのリンゴに蜜が入っているわけではありません。

蜜入りりんごは収穫全体の6割程度です。

100%では無いですが、この蜜入りに当たる確率を少しでも上げる見分け方をご紹介します。

 

1つ目は前述した通り「おしりの黄色い物、すぼみが開いている物を選ぶようにしましょう。

すぼみが開いていなくても蜜は入りますが、開いていれば確率は上がります。

 

2つ目に「持った時にずっしりと重い物」を選びましょう。

蜜入りの物は密度が高く水分が多いので他と比べて重いです。

 

3つ目に「旬の終盤の時期に買う」ようにしましょう。

蜜はじっくり成熟しながら入ります。

遅くまで木になっていた物の方が蜜入りの可能性は高いです。

サンふじであれば、11月上旬から出始めますが、蜜入りの可能性が高いのは11月下旬~になります。

 

4つ目に「表面がつるつるしていない物」を選びましょう。

表面がつるつるな物は「青っ玉」の可能性が高いです。

表面がざらざらしていて、少し凹凸がある物(いぼりりんご)が蜜入りの可能性が高いです。

 

蜜について詳しく書いた記事もあります。

農家が教えるりんごの蜜の正体!蜜自体は甘くない? – ブラベリーファーム | 太陽の贈り物。本物の赤りんご | 長野県飯綱町 (braveryfarm.com)

まとめ

蜜入りりんごの見分け方
おしりの黄色い物、すぼみが開いている物を選ぶ
持った時にずっしりと重い物
旬の終盤の時期に買う
表面がつるつるしていない物

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4,総まとめ

新鮮で完熟のりんごは、おしりの色が黄色ですぼみが開いていて、表面にハリがある物を選ぶようにしましょう。

完熟の物は日持ちはしませんので早めに食べてください。

おしりが黄色だけど表面にハリが無く、テカリが出ているような物は日にちが経っている可能性が有ります。

おしりが緑色の物は完熟状態でない物が多いです。

数日~数週間保存させたい場合はおしりの色が少し緑色の残った物を選ぶと日持ちします。

 

完熟りんごの見分け方

りんごの見るべき個所 完熟状態のりんご
おしり(すぼみ)の色 黄色い物
おしり(すぼみ)の開き具合 開いている物
注意点 長持ちしない

 

新鮮なりんごの見分け方

りんごの見るべき個所 新鮮なりんご
つる(へた)の色 緑色
表面の状態 ハリがある、テカリがない
叩いた時の音 高い音

 

蜜入りりんごの見分け方

おしりの黄色い物
すぼみが開いている物
持った時にずっしりと重い物
旬の終盤の時期に買う
表面がつるつるしていない物

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以上新鮮で美味しいりんごの見分け方でした。

これからりんごのハイシーズンになります。

道の駅やスーパーなどで購入する際は参考にしてみてください!

 

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